映画が私に教えてくれたこと

感想をつらつらと綴ります。

ハンドメイド作家のバイブルと言われてますが

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繕い裁つ人 2015.01.31 公開

あらすじ

祖母が始めた小さな洋裁店を継いだ2代目の店主・市江を主人公に、洋裁を通してとりまく人々との交流を描いた物語。時代が移りゆく中で祖母の意思を受け継ぎ、「一生添い遂げられる服」にこだわって、その人だけの服を作り続けていく。Wikipedia 参照

 

観たかったけど観に行けなかった映画です。ミニシアター系なんですけど、地元公開されなかったんだよなぁ。で今回4年越しです、やっと観れました。この作品を知ったのは公開前ネットサーフィンで辿り着きました。観たいって思っていろいろ調べてたら監督が三島有紀子さん。好みが寄ってるんでしょうか。観たいと思う映画にだいたい三島有紀子さん作品あります。独特でなーんか観てると落ち着く映像美なんですよねぇ。しあわせのパン*1なんて最高過ぎますよ。それにしてもこの映画観てると思うんですが、好きな事で食べていくって誰もが憧れる事だと思うんですけど楽しいばかりじゃない。ま、楽しいばかりだと逆に飽きちゃいそうですが。迷いや色んな葛藤、悔しさ、それらを乗り越えてこそ人として成長出来るしまた違った景色に出逢える。この作品の主人公・市江さんは先代の想いを引き継いでお店を切り盛りしてるんですが、守らなきゃいけないものはしっかりと守る。夜会*2がその象徴のような気がします。先代がデザインして作った参加者のドレスやタキシードを市江さんが毎年夜会に合わせてその時の体型に合わせて仕立て直ししてそれを着て参加する。月日が経つに連れ体型が変わりゆく中、その人を一番輝ける様に惹き立つように仕立て上げる。それを身にまといその日の夜だけは仕事の事も家庭の事も何もかも全て忘れひとりの男・ひとりの女になり皆で踊り狂う。どのシーンも素敵ですが夜会のシーンが一番好きかも。この映画の本質を突いた部分だと思います。どう見ても今流行の量産型のファッションのお話ではないんですけど、鑑賞後は改めて洋服の魅力に気付かされる事間違いなし。かといってファッション好きやハンドメイドで物作りしてる方々縛りの映画かというとそうでもなさそう。日頃過ごしてる中での迷いや一歩前に進めず立ちすくんでる人、この作品を観ると少し背中を押してくれると思います。

 

登場人物&キャスト

  • 南市江(中谷美紀) 南洋裁店の2代目店主であり物語の主人公・かなりの頑固
  • 藤井(三浦貴大) 市江の服を必死にブランド化に漕ぎ着けようとする男
  • 牧葵(桐はいり) 市江が唯一服を卸してる店の店主
  • 葉子(黒木華) 藤井の妹・藤井が洋服に目覚める切っ掛けを作った人物
  • ゆき(杉咲花) 南洋裁店のお客・背が低い事を気にしてる
  • 泉先生(中尾ミエ) 唯一家族以外で市江に毒を吐ける人
  • 橋本(伊武雅刀) 百貨店専属の仕立屋
  • 南広江(余貴美子) 市江の母・団子屋?てくらい団子ばかり作ってる

 

監督三島有紀子  脚本:林民夫  配給GAGA

主題歌平井堅切手のないおくりもの

 

 

*1:「しあわせのパン」は、日本の映画作品。2012年1月21日に北海道先行公開され、同年1月28日に全国公開された。監督・脚本は三島有紀子で、長編では初監督作品である。主演は原田知世大泉洋 Wikipedia参照

*2:30歳以上が参加できる年に一度の南洋裁店主催のイベント。